内視鏡は、先端にカメラの付いた柔らかな管を体内に挿入し、胃腸や気管の内部を直接観察することができる医療機器で、人間では胃カメラがよく知られています。カメラが撮る映像はモニターに映し出され、獣医師はそれを見ながら手元で操作をします。
カメラには用途に応じてさまざまなタイプの鉗子を取り付けることができ、たとえば、異物の摘出や組織の採取など、これまでは開腹して行うしかなかった処置や検査を、お腹を切ることなく安全に行うことができます。また、検査の画像はデータとして保存できますので、飼い主様や他院との情報共有もしやすくなっています。
内視鏡の使用にあたり、全身麻酔は必要となりますが、開腹手術の痛みや入院も必要なく、何より動物の体を傷つけないという大きなメリットがあります。当院では今後、積極的に活用していきたいと考えています。