『食の安全。~2008年を振り返って。』 No.13 2008.12月
2008年は、人(生き物)が生活していく上で必要な、衣・食・住の『食』について考えさせられる 1年でしたね。
『食の安全』
私たちは毎日数え切れないほどの物を口にしますが、それが『安全ではない』なんて想像すら していませんでしたよね。餃子事件、メタミドホス、シアン化合物など・・・。
子供のいない私は、まず一番にうちの子達(動物です)、特に人間の食べ物をちょこちょこっと あげてしまっている(え~っ\(-o-)/。獣医師なのに?)犬たちのことが心配になります。
餃子事件の際も、(”りえちゃん3分クッキング?”で冷凍餃子には大変お世話になっている) 自分はさておき(主人も?)「メルモとササには餃子なんてあげてないよね~(・・;) 」と、とても心配でした。
『食の安全』の基準とは何なのでしょうか?中国産だから心配で、日本産だから安心?では ないですよね!。高級なウーロン茶は中国産を選びますし、日本で作っているからと何の疑い もせず買っていたウインナーには毒物(薬物)が混入されていました。事故米を流通させたの だって日本人です。
では、値段が高ければ安心?。・・・安いものよりは安全である可能性は高いけれど、高級料亭『船場吉兆』の例もあります。(薬物ではないけれど・・・(-_-;)。)
もうこうなってきたら、何を?誰を?信じればよいのでしょう!。
うちはメルモが癌になってから 『少しでも良いものをメルモに食べさせたい(^。^)。』と願う 気持ちから(プラス、自分はどうでも良いのですが主人にも長生きしてもらいたいので)、 無農薬野菜を取り寄せています。この”無農薬”も本当に”無農薬”かどうかは、自分で作って いるわけではないので”100%”という保障はありませんが(生協しかり)、私的にはネームバリュー ないし値段その他でその会社を信じ、『とても良い(^^♪。』と思っているお野菜をメルモだけで なく、ササ(ダックス)やスーリ(ウサギ)、鳥さんたちに与え自己満足?!しています。
信じる理由は人それぞれ異なると思います。私のようにネームバリューだったり値段だったり(私は若干、高いもの良かれ主義)、はたまた確実な証拠だったり・・・。
では、これからが本題なのですが・・・、私たち人間にとってのお米に匹敵する、動物さんに一番影響を与える”フード”の安全性は?。
”フード”と一言で言っても、量販店(スーパーなど)で売っているフード、量販店では扱ってないけれどペットショップでは売っているフード、前両者では扱っていない動物病院取扱フード、通販でしか取り扱っていないフードなど、様々です。
それぞれに利点、欠点はあります。
話は少しずれますが、以前1歳の猫さんの避妊手術前検査にて肝酵素の上昇(何らかの 肝障害をうけている)が認められました。食事について訊ねたところ、「とても良いフードを 通販で取り寄せている。」ということでフードを変えることはできずに投薬治療を行っていたのですが、いまいち改善しない(>_<)。ためしに!ということで動物病院取扱フード(療法食でなく、一般食)に変えてみたところ、あれよあれよという間に正常値に戻りました。それがフードの 内容成分(蛋白などの組成分)のせいなのか、その他の要因(添加物など)のせいなのかはわかりませんが、もしそれが後者のせいであった場合、知らずに食べ続けていれば命に関わる不可逆的な肝機能不全に陥っていたことでしょう。ではそうなってしまった時、誰が責任を とってくれるのでしょうか?誰も命の責任なんて取れません。
では、私たちはどのようにフードを選べば良いのでしょう?
私たち一般ピーポがフードについてわかることは原材料名ぐらいです。
ここでワンポイント(^^)/です。フードの裏側の原材料は内容物が多いものから書かれています。ライフステージや健康状態によって、栄養バランスのとれたその子に合うフードを選んで いただきたいのですが、実はワンちゃんは先祖が肉食の雑食動物、猫さんは真性肉食動物 なのです。そのことを念頭に置き、表のイラストや言葉などで選ばずに裏の原材料をしっかり
見て、おうちの動物さんの年齢などを考慮しながら選んでいただきたいです(^。^)。
それ以外のことはわかりません。となると、”フード”の安全性に関して私たちが得られる情報は あるのでしょうか?
フードは ①製造者→②卸業者→③販売者→私たち消費者の手に渡ります。
何か問題があった場合、この逆の流れを確実にたどる必要があります。そして責任の所在を はっきりさせます。逆に①の方々は、逆の流れがはっきりしている場合には何かあったら 責任を取らなくてはいけないことがわかっています。ということは、(私の仕事もそうですが) 責任を取らなくてはいけない=責任を持つ=商品(行動・治療)に自信がある、ということに つながるのではないでしょうか。うちで扱っている動物病院取扱フードの目で見える確実な安全性の確認は出来ないけれど、製造ラインまでわかっているフードです。それほどにまで 責任を持ってくれているフードなら信じてもいいのではないのでしょうか?。
食事は体を作る源です。アクセサリーよりも、お洋服よりも、なによりもこだわりを持って 選びましょう。そのこだわりは、裏切ることはないはずですよ(^_-)-☆。